厳しさとは

”優しさである”

と考え、久々に自分を強いた。後輩を面と向かって叱りつけたのは、いつ以来だろう?


今日のお昼。抗体作製のためのウサギが届いた。受け取り担当になっているはずの某ドクターの学生が、まだ来ていない。”じゃぁ私行きますー”と、受け取りに走ってくれたのはテクニシャンの女のコ。とりあえず、受け取りからケージへの移動は無事に済んだらしい。

それから数時間後。担当になっていたはずのヤツがのこのことやってきた。


”何してんの?”
”お前さんが受け取りになったんとちゃうの?”
”人に迷惑かけるようなマネすんなや”


矢継ぎ早に言葉を浴びせる。叱り慣れていないのが自分でもわかる。部活現役時代は毎週のように後輩を叱っていたのに。


彼の顔から笑みが消える。視線が下がる。多少効果はあったか。


最近、というか以前からだが、うちのボスはあまり面と向かって注意しない。”言っても聞かないんだよ”というが、それはあなたの言い方が緩すぎるからだと何度思ったことか。

子供を叱ることができない親が増えているらしい。”子供に嫌われるかもしれないから”などという理由で。


アホか。って思う。



今でも覚えているのは、現役時代の主将と副将の、二人の先輩のやりとり。


”オレは、自分が出来ていないことまで後輩に注意はできない”

”じゃぁお前は、いつになったら完璧な人間になるんだ?”



本当の意味での”優しさ”とは何なのか、誰かを指導する、育てる立場に立ったら、真剣に考えたいもんです。


まぁ、叱るっつーのはあまり後味のいいものではないしエネルギーも必要なので、できればしたくないって気持ちもわかるけどねぇ(;´_ゝ`)=3